8月に入り、暑中見舞いから残暑見舞いへの切り替え時期がやってきます。
2025年の立秋は8月7日。この日から残暑見舞いを送るのが基本ルールです。
本記事では、送付の開始日と期限、ビジネス・プライベート別のマナー、そしてそのまま使える豊富な文例集まで、わかりやすく解説します。
「時期を間違えたくない」「相手に喜ばれる文面を作りたい」という方は、この記事一つで必要な情報がすべて揃います。
今年の夏、大切な人へ心を込めた残暑見舞いを送りましょう。
8月の残暑見舞いはいつから送るべき?基本ルールと背景
残暑見舞いを送るタイミングは、毎年少しずつ変わります。
特に8月は、暑中見舞いとの切り替え時期が分かりにくく、間違える人も多いです。
ここでは、2025年における正しい送付開始日と、その背景にある暦の考え方を分かりやすく解説します。
残暑見舞いと暑中見舞いの違い
暑中見舞いは、一年で最も暑い時期(小暑〜立秋前日)に送るご挨拶です。
一方、残暑見舞いは、暦の上で秋が始まった後も暑さが続く時期に送るもの。
つまり、立秋前は暑中見舞い、立秋以降は残暑見舞いというのが基本ルールです。
種類 | 送る時期 | 特徴 |
---|---|---|
暑中見舞い | 小暑〜立秋前日(7月7日頃〜8月6日頃) | 夏真っ盛りの健康を気遣う挨拶 |
残暑見舞い | 立秋〜8月末(場合によって9月初旬) | 秋に入っても続く暑さを気遣う挨拶 |
2025年の立秋はいつ?送る時期の基準
2025年の立秋は8月7日(木)です。
この日を境に、挨拶文の冒頭を「暑中お見舞い申し上げます」から「残暑お見舞い申し上げます」に切り替えます。
立秋はあくまで暦上の区切りであり、実際の気温とは関係がないため、体感的にはまだ真夏の暑さが残っていても、文面では季節が変わったと意識することが大切です。
地域や気候による送付時期の微調整
北海道や東北など涼しい地域では、残暑見舞いを送る期間が短くなる場合があります。
逆に、九州や沖縄では9月に入っても真夏のような暑さが続くことが多いため、9月上旬でも残暑見舞いが違和感なく届くこともあります。
ただし、ビジネスシーンでは暦を基準に8月末までに届くよう送るのが無難です。
残暑見舞いはいつまで送れる?期限とマナー
残暑見舞いは、送る時期を間違えると「マナーを知らない人」という印象を与えてしまいます。
ここでは、期限の目安と、ビジネス・プライベートでのマナーの違いを整理します。
ビジネスシーンでの期限の考え方
ビジネスでは8月末までに相手に届くのが基本です。
これは、暦の上だけでなく「お盆明けには残暑が和らぎ始める」という感覚を重視するため。
特に取引先や目上の方には、9月に届くと季節外れ感が出てしまうので注意しましょう。
9月に入ってもOKなケースとは
個人的なやり取りや、南の地域でまだ暑さが続く場合は、9月7日頃(処暑の終わり)まで送っても問題ありません。
ただし、文面に「晩夏」や「立秋」という語を使わず、季節の変わり目のご挨拶として柔らかく表現するのがおすすめです。
送りそびれた場合の代替あいさつ文(例文3種)
もし時期を逃してしまったら、以下のように残暑見舞いの文言を使わない挨拶にしましょう。
例文 | 使えるシーン |
---|---|
① 秋の訪れを少しずつ感じる季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 お変わりなく元気にお過ごしであることをお祈りいたします。 |
9月初旬の一般的な挨拶 |
② 朝夕の風に涼しさが感じられる頃となりました。 季節の変わり目ですので、どうかご自愛ください。 |
季節感を重視した丁寧な表現 |
③ 秋の気配が日ごとに増してまいりました。 変わらぬご厚情に心より感謝申し上げます。 |
ビジネスや目上の方向け |
残暑見舞いの書き方と豊富な文例集
残暑見舞いは「形式的な文章」だけでなく、相手との関係性に合わせた温かみのある文面にすることが大切です。
ここでは、冒頭のあいさつから結びまで、各シーン別に使える例文を3パターンずつご紹介します。
冒頭のあいさつと文言の使い分け(例文3種)
例文 | 使用シーン |
---|---|
① 残暑お見舞い申し上げます。 | 一般的な始まり方 |
② 残暑お伺い申し上げます。 | 目上の方やビジネス向け |
③ 暦の上では秋となりましたが、まだまだ暑い日が続いております。 | やや柔らかい表現 |
相手を気遣う文章の作り方(例文3種)
例文 | ポイント |
---|---|
厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。 | 無難で使いやすい |
お身体の調子を崩されていませんでしょうか。 | やや親密な印象 |
夏の疲れが出やすい時期ですので、どうぞご自愛ください。 | 健康面の注意喚起 |
ビジネス向け例文(例文3種)
例文 | 特徴 |
---|---|
残暑お見舞い申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。 酷暑の折、貴社の益々のご発展をお祈りいたします。 |
一般的なビジネス用 |
残暑お伺い申し上げます。 暦の上では秋となりましたが、なお暑さ厳しき折、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 今後とも変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。 |
丁寧かつ改まった印象 |
残暑お見舞い申し上げます。 いつも格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。 引き続きのご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。 |
取引先全般に対応可能 |
友人向けカジュアル例文(例文3種)
例文 | 雰囲気 |
---|---|
残暑お見舞い申し上げます。 まだまだ暑いけど、元気にしてるかな? 涼しくなったら、また会って話そうね。 |
砕けた口調 |
残暑お見舞い申し上げます。 この前のバーベキュー楽しかったね! 秋になったらまたアウトドア行こう。 |
思い出を交えたフレンドリーさ |
残暑お見舞い申し上げます。 夏バテしてない? 冷たいスイーツでも食べながらのんびり過ごしてね。 |
相手を労わる柔らかさ |
家族・親戚向け例文(例文3種)
例文 | 特徴 |
---|---|
残暑お見舞い申し上げます。 先日は実家での食事会、とても楽しかったです。 皆さんお元気で過ごされていますように。 |
親しみと感謝 |
残暑お見舞い申し上げます。 暑さが続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。 また近いうちに顔を見せに行きますね。 |
日常的なやり取り |
残暑お見舞い申し上げます。 庭のひまわりが満開になりました。 写真を同封しますので、見てくださいね。 |
季節感と交流 |
残暑見舞いを送る媒体と選び方
残暑見舞いは、送る媒体によって印象や伝わり方が大きく変わります。
ここでは、はがき・デジタル・喪中対応という3つのパターン別に特徴と文例をご紹介します。
はがきのデザインと選び方(事例付き)
はがきは残暑見舞いの王道で、形式を重んじる方やビジネス相手に最適です。
絵柄は、ひまわり・朝顔・花火・秋桜(コスモス)など季節の移り変わりを感じるものがおすすめ。
派手すぎず、清涼感のある色合いを選ぶと好印象です。
デザイン例 | 特徴 |
---|---|
水彩画風のひまわり | 明るく親しみやすい印象 |
シンプルな金魚 | ビジネスや目上の方向け |
涼しげな青い波模様 | 暑さを和らげる印象 |
デジタル(メール・SNS)で送る場合の注意点(例文3種)
メールやSNSはスピーディーですが、形式を省略しすぎると味気なくなるため、文面に温かみを加えましょう。
特にビジネスメールでは件名に「残暑見舞い」を明記し、迷惑メールと間違われないようにします。
例文 | 使用シーン |
---|---|
件名:残暑お見舞い申し上げます 平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。 まだまだ暑い日が続きますが、皆様のご健勝をお祈り申し上げます。 |
ビジネス向け |
件名:まだまだ暑いですね 残暑お見舞い申し上げます。 近いうちに涼しいカフェでお茶でもしませんか? |
友人向け |
件名:残暑お見舞い 暑さが続きますが、体調は崩されていませんか。 秋の訪れを楽しみにしています。 |
親戚・知人向け |
喪中の方へ送る際のマナー(例文3種)
喪中でも残暑見舞いは送れますが、華やかな絵柄やお祝いムードの言葉は避けるのがマナーです。
落ち着いた色調と控えめな文面で、相手の心情に配慮しましょう。
例文 | ポイント |
---|---|
残暑お伺い申し上げます。 暑さ厳しき折、ご体調はいかがでしょうか。 どうぞ無理なさらずお過ごしください。 |
控えめで落ち着いた印象 |
残暑お見舞い申し上げます。 静かな日々をお過ごしのことと存じます。 季節の変わり目ですので、ご自愛ください。 |
季節感をやわらげた表現 |
残暑お伺い申し上げます。 日々お疲れのことと存じます。 涼しさが訪れる頃、お会いできる日を楽しみにしております。 |
今後の再会を示唆 |
8月の残暑見舞いで伝えたい気持ちと効果
残暑見舞いは単なる季節の挨拶ではなく、相手を気遣う心と感謝の気持ちを形にする文化です。
送る時期や文面に気を配ることで、相手との距離感がぐっと縮まり、関係性が深まります。
相手への健康と感謝の気遣い
8月はまだ暑さが厳しく、夏バテや体調不良が出やすい時期です。
そんな中で「お身体を大切に」という言葉をもらうと、受け取った側は安心感を覚えます。
また、日頃の感謝を一緒に添えることで、形式的な挨拶以上の温かみが生まれます。
ビジネス関係の信頼構築につながる理由
ビジネスでは、季節の挨拶が信頼の積み重ねにつながります。
定期的に気遣いを示すことで、商談や契約に関係のない場面でも好印象を与えられます。
特に、暑さが残る中での一言は「気配りが行き届いている」と評価されやすいのです。
送る相手 | 効果 |
---|---|
友人 | 距離感が近づき、次の交流のきっかけになる |
家族・親戚 | 離れていてもつながりを感じられる |
取引先・顧客 | 信頼感の醸成と関係維持に役立つ |
まとめ|残暑見舞いの時期とマナーを守って心を届ける
残暑見舞いは、8月7日(立秋)から8月末までが基本的な送付期間です。
地域や気候によっては9月初旬まで送ることも可能ですが、ビジネスでは8月末までに届くようにするのが無難です。
文面は相手の健康を気遣い、感謝や近況報告を添えるとより温かみが増します。
形式的な文章だけでなく、相手との関係性に合わせた表現を選ぶことが大切です。
今年の夏は、ちょっとしたひと手間をかけて残暑見舞いを送ってみませんか。
短い文章でも、そこに込められた気持ちは相手にしっかり届きます。
マナーを守りつつ、あなたらしい表現で、心のこもった一通を届けましょう。
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